早朝からハタハタ焼きに大忙し「大黒様のお歳夜」 田楽や豆づくし料理で子孫繁栄・豊作願う 山形・庄内
きょう12月9日は庄内地域に伝わる伝統行事「大黒様のお歳夜」。鶴岡市の鮮魚店では、早朝から縁起物の「ハタハタ」を焼く作業が行われている。 創業から150年の老舗・鶴岡市本町の梅津鮮魚店では、朝5時からスタッフ総出で作業を始め、くしに刺したハタハタを専用の焼き機で焼いていった。 12月9日の「お歳夜」は、七福神の大黒様が妻を迎える夜とされ、庄内地方では卵を抱えたハタハタの田楽や豆づくしの料理を食べて、子孫繁栄や豊作を願う習わしがある。 ハタハタはここ数年記録的な不漁が続いていて、県水産研究所によると11月の漁獲量は不漁とされた2024年の6割程度の1034キロにとどまっている。 この店ではきょうのために9月下旬から少しずつ秋田モノを仕入れ、急速冷凍して注文数を確保したという。 (梅津鮮魚店・梅津亮一さん) 「仕入れ値は毎年3割ぐらい上がっている。今後はできるのかなという感じだが、じょうずに脂が乗ったところを出して、田楽みそをたくさんつけて喜んで食べてほしい」 1匹あたりの価格は大きさにより変わって950円~1000円で、この店ではきょう1日で650匹を焼き、予約をした人などに販売するという。