県内初開催・復興庁の出前授業 高校生が福島の復興の歩み・今も残る課題について学ぶ 山形
山形市の高校で、復興庁の「出前授業」が県内で初めて行われた。生徒たちは、東日本大震災から15年が経過した福島の復興の歩みと、今も残る課題について学んだ。
この出前授業は、東日本大震災の記憶がない若い世代に、福島の今を伝え原発事故による風評被害などについて考えてもらおうと、復興庁が2022年前から行っているもの。
27日の授業には、山形東高校の1年生と山形西高校の2年生、計248人が参加した。
生徒たちは、復興庁の職員から福島第一原子力発電所の事故で、今も2万人を超える人が避難生活を続けていることなどの説明を受けた。
また、現在の福島市の放射線量は0.1マイクロシーベルトと、福島第一原発周辺の大熊町・双葉町などを除いた地域では放射線量が大幅に下がり、世界の主要都市と同等の水準にまで落ち着いていることも学んだ。
(復興庁・橋本俊幸さん)
「香港で0.15、ソウルで0.12、その意味で福島はもう放射線で汚れているということはない」
授業を終えた生徒たちは、原発事故による福島県産の食品の風評被害などをどう解決すべきか、グループに分かれ議論した。
(生徒)
「理由を示して、福島県産の安全な食材をPRする」
「科学的に食品の安全性を説明するとか、そういう方が人って安心するのでは」
生徒からは食品の安全性を正しく伝える手段として、「街頭ビジョンの活用」「有名人を起用したSNSでの動画配信」など、さまざまなアイデアが寄せられた。
(山形東高校1年・柴崎桜さん)
「原発事故などの差別がまだ残っていると知り、私たちが正しい知識を持って次の世代に語り継いでいくことが大事と思った」
(山形東高校1年・大江達大さん)
「被災した人は資産などが失われただけと思っていた。精神的な苦痛や大変な思いをする場面が今後も続いていくことを知らなかったので、知ることができて良かった」
(復興庁・橋本俊幸さん)
「こんなことをして福島は頑張っていると、生徒たちに伝わったならうれしい」
同様の出前授業は全国の複数の県で実施されていて、11月には群馬・滋賀でも行われる。