このページは JavaScript を使用しています。
お使いのブラウザーは JavaScript が無効になっているか、JavaScript に対応していません。
このページ表示する場合は JavaScriptを有効にするか、JavaScript に対応しているブラウザーでアクセスしてください。

NEWS

異常事態・立て続けに3件の「自作自演」でっち上げ事件…専門家に聞いた・犯行に至る心理とは? 山形

2月~3月にかけて、県内で「自作自演」のウソの強盗事件などで3人が相次いで逮捕された。警察が注意を促す異例の事態となっているが、「自作自演」はなぜ後を絶たないのか、犯罪心理学の専門家に聞いた。

県内では、わずか半月の間に「自作自演」で3人が逮捕される異常事態となっている。

まずは2月19日。
寒河江市で、西村山消防本部の分署長を務めていた佐藤光征被告(54)が、「男2人組に襲われ、現金80万円を奪われた」とウソの通報をして逮捕・起訴された。
佐藤被告は、自ら両手両足をロープで縛るなどの偽装工作もしていた。

次は3月4日。
「自宅に入りこんだ泥棒に殴られた上、現金5万円が入った財布を奪われた」とウソの被害申告をしたとして、上山市の無職・渡辺結花容疑者(24)が逮捕された。
しかし実際は、家に侵入された形跡がなく、奪われたはずの財布も家の中から見つかっている。

そして3月5日には、米沢市の31歳の理学療法士の男性が、「背後からカッターのようなもので首を切りつけられた」と虚偽の通報をしたとして逮捕され、その後、検察は処分保留で釈放している。
警察が調べたところ、刺されたはずの首などの傷が浅すぎたり、犯人の足跡も見つからなかったりと不審な点が多く、ウソが発覚した。

「自作自演」の事件が相次ぐのはなぜなのか? 犯罪心理学の専門家に話を聞いた。

(福島学院大学・菅藤健一教授)
「切りつけられたということであれば『かわいそうだな』『大変だな』という思いを周りの人は持つと思う。そうした同情を引こうとする気勢があるのかなと思う」

菅藤教授は、自作自演の背景には「誰かに心配されたい」「注目を浴びたい」などの心理が働いているのではないかと指摘する。

また、容疑者たちの状況を聞かないと詳細はわからないとした上で、「同情を集めたい背景には、犯人からのSOSも含まれているのではないか」と話す。

(福島学院大学・菅藤健一教授)
「もしかすると周囲から孤立していたとか、軽く見られて阻外されていたとか、そうした状況であればウソをついてまで“何とか1発逆転”という気持ちがあったのではないかと思うし、『何とかしてくれよ』という“SOS”の面もあるか」

今回逮捕された3件の自作自演のうち、2件がウソの強盗事件。
警察は3人の動機を明らかにはしていないが、菅藤教授は「金銭トラブルを解決するために事件を起こした可能性もある」とみている。

(福島学院大学・菅藤教授)
「金銭トラブルの解決。お金を取られて『仕方ないから返済期限を少し伸ばそうか』あるいは『こんなに大変なら返済は今回はよいか』と(被告や容疑者が)期待した面はベースにあると思う」

わずか半月の間に3件の逮捕が相次いだ自作自演のでっちあげ事件。
この異常事態に、県警の阿部喜彦刑事部長は「ウソの犯罪被害の通報は警察活動に大きな支障を及ぼし、住民にも不安を与える悪質な行為であり、厳正に取り締まっていく」と、異例のコメントを出している。