21万トンの備蓄米買い戻し受け...コメ価格下落歯止めかからず・農業続けられない生産者増えると予想 山形
※権利の都合で、映像は途中からです
鈴木農林水産大臣が備蓄米の買い戻しを表明した。県内の生産者からは「遅い」という声があがっていて、このままコメが余って価格が下落すると農業をやめてしまう生産者が増えるとの指摘がある。
(鈴木農水大臣)
「コメの供給量は十分に確保されることが確認されたことから、政府備蓄米の買い戻し手続きを開始する」
鈴木農水大臣は1日、閣議のあとの記者会見で政府備蓄米を買い戻す考えを明らかにした。
買い戻す量は21万トン。
JAが生産者に対して販売価格が正式に決まる前に一時的に支払う2026年の概算金が、全国各地で前年より値下がりを続けているため、コメ価格を下支えしようという政府のねらいがあるとみられる。
政府の動きに対し吉村知事は、一歩前進と評価したが...。
(吉村知事)
「21万トンの買い戻しのみでは適正水準とされる100万トンの確保にはまだまだ及ばない状況。政府の責任においてさらなる買い戻しを早急に実施して、必要な備蓄水準を確保してほしい」
庄内こめ工房の社長で日本農業法人協会の会長・斎藤一志さんは、「政府が備蓄米を21万トン買い戻ししてもコメの価格の下落に歯止めはかからない」と見ている。
(庄内こめ工房・斎藤一志社長)
「時期的には遅すぎる。鈴木農水大臣が6月に官邸に進言しに行ったニュースがあるが、あのころであれば価格も確定していなかったので価格安定の効果もあった。いま買い戻しても市場の影響はほとんどない」
斎藤社長はこのままコメが余ってしまうとコメの価格が下がり、農業を続けられない生産者が増えると予想している。
(庄内こめ工房・斎藤一志社長)
「ことしは概算金が1万5000円以上になる可能性があるが、来年はどこにもコメを倉庫に入れようがない可能性が出てきたので、一気に農業をやめる選択をする人がいっぱいいると思う」
コメの需要・価格を"安定"させるために、政府・農林水産省も手を打っていることは伝わってくる。
何しろトップが農水省OBで県選出の鈴木憲和大臣でもある。
ただ結果として、少なくとも現時点では"ちぐはぐ"な状況に陥っている。
消費者にとっても価格の乱高下が続けばますますの"コメ離れ"にもつながりかねないし、何より生産者は「はい、減反してください」「はい、増産してください」などと、簡単にできる世界ではない。
そうでなくても世界経済や温暖化などの環境の問題・生産者の高齢化も進む中、"営農継続への意欲"を削ぐようなことはあってはならないはず。