1日3~3.5トン・75万枚の食品トレー集まるリサイクル工場で"資源循環"の大切さ学ぶ 山形
中東情勢の悪化による「ナフサ不足」について。石油由来のナフサを原料に使う食品トレーは、6月から業界全体で一斉に値上げが行われた。
東アナウンサーは5月、スーパーに設置された食品トレーの回収ボックスを取材した。
1日に3回も回収が必要なほど多くのトレーが集まっていることに、リサイクルの重要性を感じた。
そこで、この回収ボックスに集まったトレーがどのようにしてリサイクルされているのか、リサイクル事業に力を入れる大手食品トレーメーカーの工場に潜入してきた。
(リポート)
「こちらには大きな袋が山積みにいなっています。この袋の中に入っているのは東北各地のスーパーから集められた食品用のトレーです。このトレーがこちらの工場で仕分けられリサイクルされています」
寒河江市の工業団地にある食品容器メーカー大手「エフピコ」の工場。
ここには県内165店舗、東北6県合わせて1087店舗のスーパーから回収された大量の使用済みの食品トレーが集められる。
(エフピコサステナビリティ推進室・冨樫英治GM)
「山形選別センターには1日に3~3.5トンぐらい集まってくる。枚数では75万枚が1日に集まる」
エフピコは、1990年から使用済み食品トレーを回収しリサイクルする取り組みを続けている。
工場では、作業員が大量のトレーを白と、色つきのものに分ける選別作業を手作業で行っている。
山形工場では選別したものを圧縮する工程までを行っていて、その後は茨城の工場に運ばれて洗浄・粉砕などの工程を経て「リサイクルトレー」に生まれ変わる。
エフピコが年間で製造している食品トレーの、実に半分が「リサイクルトレー」だという。
(エフピコサステナビリティ推進室・冨樫英治GM)
「四角い汎用トレーをエフピコが市場に出している。販売している量の約3割・30%が回収できている」
中東情勢の悪化による原材料費の高騰を受け、エフピコは6月から食品トレーを20%値上げした。
それでも、リサイクルが多い分、ほかのメーカーと比べると値上げ幅は大幅に抑えられているという。
(エフピコサステナビリティ推進室・冨樫英治GM)
「発泡トレーのリサイクルをすることで、新しい原料いわゆる原油由来・ナフサ由来の原料を使わずに済む。市場から回収した使用済みのトレーを再生原料にして再びトレーを作ることで、価格改定の負担が抑えられている」
不透明な情勢が続く中、エフピコは資源の節約にもなるこのリサイクルの取り組みをさらに強化していきたいと考えている。
(エフピコサステナビリティ推進室・冨樫英治GM)
「資源循環という言葉に尽きる。消費者の協力がないとこのリサイクルは成り立たないので、ぜひ買い物のついでにスーパーマーケットの店頭の回収ボックスにトレーを持ってきてほしい」
スーパーの回収ボックスは見慣れたもので、そこに入れるとリサイクルされるということはわかってはいたが、「どこでどのようにリサイクルされているのか」考えたことがなかった。
また、私たちの行動が「どこまで環境のためになっているのか」曖昧だった。
今回取材してその工程が見られたことで、ゴミに出すのではなくトレーを洗って回収ボックスに入れるというひと手間が資源循環につながり、最終的には私たちの生活に帰って来るということが良くわかった。