山形大学工学部発! 凍結粉砕・3Dプリンタ成形の"未来のラーメン" 将来的に宇宙食開発に挑戦 山形
山形大学工学部で開かれたイベントで提供された、透明な器に入った県民食の「ラーメン」。光の演出も近代的。
これは、最先端の技術を駆使して作った山形発の「未来の食」で、今後さまざまな場面で活用されるかもしれない。
一体どのような技術なのだろうか。
機械で作られている見慣れない形の物体は、3Dプリンターで形作られた「ラーメン」の麺。
開発したのは、山形大学工学部の古川英光教授。
「フード・食」と「テクノロジー・技術」を組み合わせた「フードテック」を研究している。
(山形大学工学部・古川英光教授)
「最新のフードテックでできるものを実際に見て、味わって、体験してもらう」
古川教授の研究室では、最先端の技術を使った「未来の食」について多くの人に知ってもらうため、イベント「ラーメン工学科」を企画した。
提供するのはもちろん「ラーメン」。
使用する麺の作り方は、液体窒素で急激に冷やして砕く「凍結粉砕」という技術を使い、小麦粉・米粉をさらに細かく砕く。
それに水を加えてゲル状にし、3Dプリンタで成形していく。
トッピングの"ナルト"も同じ手順で作った。
迎えたイベント当日。
1時間の"講義"の形で行われ、4回合わせて約40人が参加した。
参加者は、最先端の技術で作られた「未来のラーメン」を光で演出された特別な空間で味わった。
(参加者)
「"未来の食べ物"って感じですよね。 (Q.味は?)めちゃくちゃおいしかった。ラーメン。おいしいラーメンですよ」
「味には正直期待していなかったんですけど、すごくおいしくてびっくり。未来をイメージしながらで楽しかった」
実はこの「凍結粉砕」という技術は、自由に形作ることができるだけでなく果物・野菜の皮、魚の骨なども砕いて食べることができるようになる。
(山形大学工学部・古川英光教授)
「いろいろな未利用の食べ物を凍結・粉砕して、"無駄なく食べる""フードロスをなくす"取り組み」
7日のイベントでは、枝豆を"さや"ごと使った「枝豆生アイス」作りなど、加工技術を間近で見られるコーナーも設けられた。
(山形大学大学院修士1年・藤田生夢さん)
「この技術は、自分は毎回扱っているものなので、一般の人のリアクションが全然想像できなかった。こんなにリアクションをもらえてうれしい」
(山形大学大学院修士2年・井桁幹人さん)
「味がおいしい、麺の質問など疑問や感想を直接もらえて研究の励みになる。今後の研究につなげていきたいと強く思う」
形にとらわれず「食」のあり方を大きく変えていくチャレンジが山形の地で続いている。
(山形大学工学部・古川英光教授)
「食べ物をコンピューターでデザインして、実際に作り出して食べてみる。そんな世の中が来る。世界を変えていくそのリーダーシップを山形からやっていきたい」
実はこの「凍結粉砕」という技術、2025年に開催された大阪・関西万博にも出展し注目を集めた。
この技術の活用法としては、1つ目に古川教授も言っていた「フードロスの削減」。
これまでは捨てられていた皮・骨などの部分も余すことなく食べられるようになる。
そしてもう1つは、「介護食」としての可能性。
食べやすくなるのはもちろん、栄養素をしっかりと摂ることができるようになる。
さらに古川研究室では「将来的には宇宙食の開発にも取り組んでいきたい」としている。
今後の実用化に期待したい。