「暴力ふるった自分に恐怖感じ逃走」「反省し重く受け止めている」被告人語る 三川町・高齢女性殺人 山形
2024年9月、三川町の住宅に侵入し高齢女性を殺害した罪などに問われている男の裁判員裁判。5日、被告人質問が行われ「反省し重く受け止めている」と述べた。
殺人や住居侵入など6つの罪に問われているのは、三川町の無職・石川一馬被告(29)。
起訴状などによると、石川被告は2024年9月、金品を盗む目的で町内の当時90歳の女性の自宅に侵入し、女性を足で踏みつけたり首を絞めつけたりするなどの暴行を加えて死亡させた罪に問われている。
これまでの裁判で石川被告は、殺人と住居侵入について「仕事仲間と酒を飲んでいて、わからないし覚えていない」と起訴内容を否認している。
5日は、弁護側と検察側の双方からこれまでに思い出した犯行時の記憶について、被告人質問が行われた。
<石川被告が語った犯行時の行動>
■被害者宅を自宅と思い込み、台所のつもりで向かった先が寝室だった
■暗闇の中で被害者から『誰だ』と言われ左足をつかまれたため驚き、背中を3~4回殴った後、左手で口を押さえたまま右手で頭部を8回殴りつけた
その後、被害者の首をつかんでいた行為については、「絞めたのではなく動かない程度に力を入れただけ」と主張した。
さらに検察側から「なぜ逃げたのか」と問われた石川被告は、「抵抗されなくなって我に返り、誰かわからない相手に対して暴力をふるった自分に恐怖を感じて逃げた」と説明した。
そして、被害者を殺してしまったことについて石川被告は、「酒を飲まなかったら、迎えに来てもらっていたらと後悔しかない。自分の暴力で亡くなってしまい申し訳ない。反省し重く受け止めている」と述べた。
この裁判員裁判の判決は11月28日に言い渡される。