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「廃業する人も」小型船でのスルメイカ漁停止命令・2026年3月までか...漁業関係者に危機感 山形

豊漁が続くスルメイカをめぐり、水産庁が「小型イカ釣り船」での漁を停止させる命令を出す方針を固めた。県内の関係者は「春まで漁に出られなければ廃業する人も出る」と危機感を募らせている。

2025年度の「小型イカ釣り船」によるスルメイカの漁獲枠は4900トンだったが、10月15日時点の実績は5300トン余りと、漁獲枠を大きく超えている。

この状況を受け23日、鈴木憲和農林水産大臣は、水産庁が「小型イカ釣り船」の漁について10月末にも停止命令を出す方針を示した。

スルメイカ漁の停止を命じるのは初めてで、命令は今シーズンの漁が終わる2026年3月まで続く。

「中型船」や「底引き網漁」などは漁獲量が上限に達していないため、今後も漁を続けられる。

この判断について県小型いか釣漁業協議会の池田敏行会長は危機感を募らせている。

(県小型いか釣漁業協議会・池田敏行会長)
「我々にとっては死活問題でしかない。この時期にもう操業できないのであれば、来春までできない。ここ数年・3~4年も不漁が続いて、いざやっと何とかなりそうだという矢先にこうした事態になったから...。操業が止まったら廃業する人の方が多いと思う」

県漁協のスルメイカ漁を行う小型の漁船は14隻で、このうち4隻が青森・八戸沖など県外で漁を行っている。
しかし現在は漁ができず、なかには現地に船を停泊させて県内に一時帰ってきている人もいるという。

また、今シーズンの庄内沖での小型スルメイカ漁は11月下旬から始まる予定だったが、漁に出られない状況。

(県小型いか釣漁業協議会・池田敏行会長)
「何とかわずかでもいいから操業できる形にしてもらいたい。操業しないと全国の消費者にも鮮魚・生のイカが並ない状態が続く、来月の4月まで。生のイカが完全にストップしてしまう」

池田会長は、もし今後も操業ができない状況が続くようであれば、国からの補償を含め検討してほしいとしている。