山形の初夏を象徴する果物・サクランボの、県の作柄調査の結果が公表された。2024年が不作だっただけに期待の大きい2025年だが、結果の公表が始まって以来2度目の最低評価「少ない」となった。
サクランボ作柄調査は5月23日に、村山・置賜地域の48の園地で行われた。
28日に公表された結果によると、実のつき具合を示す「着果数」は1.3個で、平年の1.8個、2024年の1.6個を下回る結果となった。
県によると、開花の時期に強風や雨が多く、ハチの活動が鈍くなり受粉がうまく進まなかった園地が多かったことなどを要因として挙げている。
また、2024年に大量に発生した実が2つに分かれる双子果については、平年より多いものの2024年よりは少ないという。
予想される収穫量は9100トン~1万200トンで、不作だった2024年の106%~119%が見込まれるが、平年と比べると72%~80%となる。
作柄は「少ない」との見通しで、公表を始めた2006年以来、2度目の最低評価となる。
出荷に向け、県は、適切な間引き作業や高温対策、収穫に適した時期などを生産者へ指導していくとしている。
(山形県農林水産部・小泉篤次長)
「予想収穫量を幅を持たせた中でも、より多く実らせるような努力をしていく。全国各地で期待して待っている消費者もいると思うので、1粒でも多く届けられるように頑張っていきたい」
収穫の最盛期は佐藤錦が6月17日から、紅秀峰は6月25日からとなる見込み。
またデビュー3年目となるやまがた紅王の収穫は、6月22日から最盛期を迎える見込み。