秋田の事業者が、所有する遊佐町の土地で「採石」を計画していることについて、町は条例に基づいて計画を規制することを決め、26日事業者に通知した。
これは秋田の「川越工業」が、遊佐町の臂曲地区に所有する鳥海山の麓の敷地で、町が条例で規制する深さ2メートルを超える最大約30メートルを掘削して「採石」を計画しているもの。
この計画について町は、26日午前に開いた幹部会議で、条例に基づいて計画を「規制対象事業」に正式に認定し事業者に通知した。
規制した理由は、「掘削の深さが2メートルを超える」ことや「事業面積が1万平方メートルを超える」ことなど3点で、いずれも町の条例に抵触するとしている。
また決定を前に、町の審議会が先週提出した「意見書」の内容も明らかになった。
これによると、審議会は全会一致で「規制対象に認定すべき」と判断した。
川越工業は2016年にも同じ敷地の隣り合う土地で採石を計画したが、町が条例に基づいて採掘を認めなかったことから町を提訴。
2022年に最高裁が訴えを退け、計画を断念している。
(遊佐町・松永裕美町長)
「本日、『規制対象事業』と認定した。水循環保全審議会の意見をまとめ判断した。町民には座談会で決断を伝え意見を聞いていきたい」
町が規制すると判断したことについて川越工業は、「担当者が外出していてコメントできない」としている。