庄内の冬の味覚「赤かぶ漬け」出荷ピーク ほのかな甘みシャキシャキ食感が特徴 山形・鶴岡市
庄内の冬の味覚「田川焼畑赤かぶ」の甘酢漬けの出荷がピークを迎えている。
鶴岡市田川地区で作られる「田川焼畑赤かぶ」の甘酢漬けは、シャキシャキとした食感とほのかな甘みが特徴。
「田川焼畑赤かぶ」は、山の傾斜地などに火を入れ焼畑を行った後に種を撒く焼畑農法で栽培されている。
甘酢漬けを出荷する「田川焼畑赤かぶ漬けグループ」では、10月下旬から漬け込み作業を開始。
この日は、酢や砂糖などで約10日間漬け込んで、鮮やかに色づいた赤かぶを袋詰めしていた。
近年は高齢化による生産者不足が深刻で、加工場の老朽化も重なり生産終了の危機に瀕していたが、JAの職員だった上林誠さんが加工場を準備し事業を引き継いだ。
(田川焼畑赤かぶ漬けグループ・上林誠代表)
「今回漬物グループが解散しそうだということがあって、赤かぶ漬けを残したいという思いで立ち上げた」
2025年は生産者の減少に加え、栽培場所が確保できないなどの理由で、収量は2024年の半分程度の3トンを見込んでいる。
秋口の天気にも恵まれ、例年通りおいしい赤かぶ漬けができたという。
(田川焼畑赤かぶ漬けグループ・上林誠代表)
「今まで作ってくれていたお母さんたちプロもいるので、漬物の味も問題ない。赤かぶ漬けは庄内の冬の風物詩なので手に取ってほしい」
漬け込み作業は3月末まで続き、今シーズンは約3トンの出荷が予定されている。
完成したかぶ漬けは地元のスーパーや直売所などで販売されている。