県内の多くの地域でサクランボの収穫シーズンはすでに終わったが、これからが収穫の最盛期という所もある。寒河江市の山間部では、真っ赤に実った紅秀峰の収穫が始まった。
(菅原アナ)
「紅秀峰! この時期にこんなに真っ赤に実っているんですか? 7月下旬なのに、この時期にこんなに真っ赤なサクランボがたくさんなっています。初めて見ました」
(渡辺農園・渡辺裕司さん)
「こんなに色づきが遅れて、こんなに遅くまで品物がもったのも初めて」
渡辺さんの園地があるのは寒河江市の山間部・幸生地区。
園地の一番高い所は標高450メートルと、山形市の西蔵王高原とほぼ同じ高台にある。
県によると、県内の紅秀峰の収穫最盛期は6月20日だった。
そこから1カ月も経って、なぜ今、こんなに紅秀峰が実っているのだろうか?
その理由の1つが、平地と比べて約6℃低いという山間部ならではの「気温」。
(渡辺農園・渡辺裕司さん)
「昼30℃になっても夜は10℃。一番寒い時は6℃の年もあった。そうするとグッと色づきがよくなって、高台はサクランボにはすごくいい場所だと思う」
紅秀峰に限らず、サクランボは昼と夜の寒暖の差が大きいと色づきがグングン進む。
渡辺さんの園地は高台で気温が低いため、そもそも平地と比べると実がなる時期が遅め。
さらに2025年は色がつく時期に高温続きで寒暖の差があまり大きくなかったことで、色づきのスピードもかなり遅くなった。
その結果、県内のほかの産地よりも1カ月近く遅れて、今、収穫の時期を迎えているのだ。
そして、山間部の園地ならではの不思議なことがもう1つ...。
(渡辺農園・渡辺裕司さん)
「紅秀峰・紅秀峰・紅秀峰...佐藤錦、鈴なりです」
(菅原アナ)
「紅秀峰よりも佐藤錦が後に? 同じタイミングで実っているんですか?」
(渡辺農園・渡辺裕司さん)
「不思議な状況」
通常であれば、紅秀峰に先んじて収穫される佐藤錦だが、この園地では収穫の順番が逆転してしまいた。
サクランボ栽培25年のベテラン・渡辺さんも詳しい理由はわからないそう。
渡辺さんの園地の紅秀峰や、これから収穫が始まる佐藤錦は、寒河江市のチェリーランドなどで販売される。
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