newsイット!やまがた

【山形】「空き診療所」利用し新開院 “開業医不足”の米沢市 9/29

医師が亡くなったあと「空き診療所」となっていた米沢市の建物に、新たなクリニックがオープンすることになった。近くに病院が少ない場所だけに住民からは期待の声が聞かれた。

米沢市内の診療所に張られた「貸し医院」の文字。
米沢市では、「医師の高齢化」や「後継者がいない」などの理由で、この5年間でじつに13軒の診療所が廃業していて、「街の開業医不足」は徐々に深刻さを増している。

こうした中、2025年2月に医師が亡くなり「空き診療所」となっていた建物に、10月1日新たなクリニックがオープンすることになった。

今回、ここで新たに開業するのは、穂坂雅之医師。
穂坂医師は、米沢市にある総合病院・三友堂病院で院長も務めた大ベテラン。

退職後は、出身地の東京に戻って開業する予定だったが、米沢市の医師不足を心配し、残って開業することを決めた。

(ほさか窪田クリニック・穂坂雅之医師)
「閉院するところが多く、新規の開業や継承がなく、『ぜひこっち(米沢市)で開業してほしい』というのが始まり。特にこの地区は医師がいなくて、米沢市の北部・ここでやらせてもらおうと」

1日にオープンする「ほさか窪田クリニック」には、内科・整形外科・リハビリテーション科の3つの診療科がある。

週末に開かれた内覧会には、たくさんの地域住民も参加。
近くに病院ができることを喜ぶ声が聞かれた。

(地元住民)
「みんな待っていたと思います。本当にうれしいです」

そして穂坂医師の決断を、地元企業も強力にバックアップする。
2月に亡くなった前任の医師の時代から、この診療所の土地と建物を提供してきた地元企業「ハイメカ」。
穂坂さんの希望に沿って院内をリフォームするなど、今回も全面的に支援する。

(ハイメカ・横山千広社長)
「諦めていました。こういった状況(再度の開院)になることを。地域の人だけでなく、米沢市内の人が大勢利用するようになれば」

さらに、医師不足に危機感を持つ行政からも支援を受ける。
米沢市は2024年、病院の「新規開業」や「継承」を支援する補助金を創設。
穂坂医師はこの適用第1号として1000万円の支援を受けた。

(ほさか窪田クリニック・穂坂雅之医師)
「補助金の第1号もいただいたので、なんとかうまく経営して多くの先生がこの地を選んで開業・継承していってほしい」

地域医療の課題解決について1つのヒントを与えてくれそうな新たなクリニックは、10月1日に開業を迎える。



<<前の記事 【山形】農林大学校生が“実験” 山形のコメ安定供給に向け「はえぬきの晩植栽倍」 新庄市

>>次の記事 【山形】県警と商工会が協定締結 特殊詐欺などの被害防止へ

ただいま放送中!

詳しい番組表
Back to Page Top
会社案内採用情報地上デジタル放送SAYフラワーネットFNSチャリティキャンペーン国連共同キャンペーンさくらんぼテレビ社内見学
放送のしくみCMのしくみ放送基準番組審議会番組種別青少年に見てもらいたい番組さくらんぼテレビ人権方針個人情報保護方針
国民保護業務計画リトルリーグご意見・ご感想系列局リンクテレビ視聴データについてサイトマップ