県内で大きな被害が出た2024年7月25日の豪雨から25日で11カ月。集落が土石流に飲み込まれた酒田市の北青沢地区では、全壊した住宅の公費解体が本格的に始まった。
(2024年のリポート)
「ごつごつとした岩のようなたくさん転がっている。そして住宅も埋まっています。大量の木が流されてきていて電柱の所で止まっています」
酒田市の北青沢地区。
2024年7月の豪雨で、集落を流れる小屋渕川からあふれた大量の水と土砂が集落を襲い、住宅は屋根まで土砂で埋もれてしまった。
あれから11カ月...。
(リポート)
「去年の豪雨で被災した家屋の、重機を使った解体がきょう(25日)から始まりました。酒田市ではこれから41戸の被災家屋の解体が行われます」
酒田市は、北青沢や下青沢などで被災した住宅と小屋・計41棟を「全壊」と判断。
重機を使った公費での解体を25日から本格的に始めた。
公費解体の事業費は約1億円。
そのほとんどは国からの補助金などでまかなわれる。
酒田市は2025年4月に公費解体の業者を一般競争入札で決める予定だったが、全ての工区で2回に渡って不調に終わり、その後の随意契約で業者が決まった。
市は「入札不調による解体の遅れはない」としている。
(酒田市環境衛生課・佐藤創環境保全主査)
「解体でひとつ、目に見える形で復興が進むという点では今回1つのスタートになる。酒田市としても被災者に寄り添った形で支えたいと考えているので、今後も携わっていきたいと思っている」
25日に作業が始まったある住宅の解体完了までは約1週間かかる見通し。
酒田市は、全壊した41棟の解体を雪が降り始める前の今年中に終える考え。