学校や仕事で悩みを抱える若者を、専門知識を持つスタッフがサポートする新たな施設が南陽市に完成した。オープンを前に、関係者による内覧会が開かれた。
3日、南陽市のJR赤湯駅東口にオープンするのは、若者向けサポート施設「ゆうぷらなんよう」。
南陽市が2025年度新たに取り組む「ひきこもり支援事業」の拠点施設として、不登校になった子どもの登校再開や学びなおしなどを支援する。
施設の運営は、フリースクールなど若者の支援に取り組む米沢市のNPO法人・With優が行う。
特徴は、施設に常駐するスタッフがそれぞれ社会福祉士や臨床心理士など高い専門性をもっていることと、利用できる対象を「中学3年生から」に設定したこと。
(NPO法人With優・白石祥和代表)
「今の縦割り制度の中だと、完全に孤立してからでないと支援機関や施設の登録・利用ができない。どうしてもそこでつながる難しさがあり、中学生の選択肢を増やしていきたいという思いがあって、支援対象としている」
2日の内覧会には、民生委員や市内の学校の教員など約30人が訪れ、施設の説明を受けながらそれぞれの立場で若者の支援の在り方について考えていた。
(南陽市福祉課・八鍬大輔生活福祉係長)
「さまざまな支援制度や場所は増えているが、それぞれ問題も複雑だし、一つの場所で全てを解決するのは難しい。"その人に合う行き先"を増やすのが一つの解決方法になると考えている」
「ゆうぷらなんよう」は、毎週月曜~水曜の午前11時~午後4時に利用できる。
対象は15歳~40歳ぐらいまでの南陽市民と、南陽高校に通う高校生。