寒河江市で、観光サクランボ園の開園式が開かれた。いよいよサクランボ狩りのシーズンが始まったが、2025年は園地ごとの実の数に大きなバラツキがあり、例年通りの受け入れとはいかないようだ。
30日に開園式が行われたのは、寒河江市の三泉観光サクランボ園。
この開園式は、寒河江市やJA・市内の観光サクランボ園などでつくる協議会がシーズンの始まりに毎年行っているもので、市内の複数の園地でも30日から観光客の受け入れが始まっている。
式には地元の保育園児が招かれ、園児たちはさっそく真っ赤に実った実をもぎ取り口に運んでいた。
「うまーい!」
園児たちが食べたのは早生品種の「紅さやか」。
実が小ぶりで佐藤錦や紅秀峰より成熟が早いため、サクランボ狩りの先陣を切る品種だ。
「すっごいあまい。5個くらい食べられそう」
「あまいのが好き。5~6個は食べた」
明るい子どもたちの表情とは裏腹に、平年より「少ない」という作柄調査の影響は、主要な産地である寒河江市にも出ていた。
寒河江市では通常この開園式に合わせて、4つの組合で一斉に受け入れが始まる。
しかし2025年は、実のなりが少ない2つの組合が同じタイミングでの受け入れを断念。開始時期は実の生育状況を見ながら検討するとしている。
(寒河江市周年観光農業推進協議会・菊池優志会長)
「実がなっていない園地に無理にお客を入れて『なっていない』と言われることも考えられる。その辺を考慮してお客に対応したい」
実が少ないと言われている中、着果した分をいかに多く商品として提供できるか、関係者の努力が続いている。