山里にひっそりと咲く金山町のシダレザクラ「田屋の一本桜」が今年も見ごろを迎えた。水鏡に映る「逆さ桜」が多くの人をひきつける。
金山町の中心部から車で5分。
田屋地区のため池の堤防でたった1本だけ咲くシダレザクラがある。「田屋の一本桜」だ。
ため池は300年以上前、地元の商人が私財を投げ打ち、農業用水として築いた。
当時、堤防には多くのサクラやイチョウの木が植えられたが、多くが枯れ、シダレザクラは1本だけ生き残った。
その後は、住民たちの地道な保全活動によって守り継がれ、県の内外から多くの人が訪れる観光スポットになっている。
(東京から)
「やっぱりサクラはしだれがいい。『水に映る光景』を目的にみなさん来ている」
ひきつけられる一番の魅力は、池の水鏡に映る「逆さ桜」。
風がなく、波が立たない時間にしか見ることができない光景だ。
(山形市から)
「すごく癒される。撮っていて。それが魅力」
守り継いで300年、金山町の「田屋の一本桜」。
見ごろは5月4日ごろまで。