酒田市の里山に設置されていた鉄製の「モニュメント」が忽然と姿を消しました。
何者かが盗んだと見られ、所有するNPO法人は警察に被害届を提出。
代表は「憤りを感じる!」と怒り心頭です。
「ここからバーンと見えるんだよ、本当は」
本来ならば大きく見えていたものとは...。
こちらのカブトムシの「モニュメント」です。
幅が75センチ、長さは1.4mほどあります。
(NPO法人ひらた里山の会・佐藤忠智代表理事)
「2ミリのステンレスワイヤーですね、2本。ここから向こうまで5メートル吊って、そこにカブトムシがこう乗っていた」
現場は酒田市楢橋にある「悠々の杜」の学習広場。カブトムシの飼育箱があり、地域の子どもたちが年に数回、里山学習で利用しています。
モニュメントは、「子供たちのために」と庄内町に住む男性が佐藤さんが代表を務めるNPO法人に寄贈し、飾られていたものでした。
無くなっていることに気づいたのは今月18日。
モニュメントを塗装し直して綺麗にしようと、準備のため、NPOの会員が下見に来た時でした。
(NPO法人ひらた里山の会 佐藤忠智代表理事)
「カブトムシが無くなったと報告が来た」
モニュメントは木と木の間に3メートルほどの高さに吊られていましたが、吊っていたワイヤーには「異変」が見られました。
(NPO法人ひらた里山の会 佐藤忠智代表理事)
「クリッパーとかペンチでパチンと切れる。(Qそんな感じで切れている?)そんな感じで切れている」
確かに佐藤さんが言う通り切断面は比較的綺麗で、何か「鋭利なもの」で切ったようにも見えます。
また、モニュメントは鉄製で重さは20キロ。それが吊られていたことを踏まえ、
佐藤さんはこう推測します。
(NPO法人ひらた里山の会 佐藤忠智代表理事)
「ぼちっと切ったらばたっと落ちる。誰かが支えていて「おう良いよ」と受けて、2人でよいしょよいしょとそこに軽トラが入ってくればぼんと付けられる。憤りを感じております!」
このため、佐藤さんは最後に確認した先月14日から今月18日までの間に何者かが「盗んだ」可能性が高いと見て、今月20日、警察に被害届を出しました。
子どもたちの学習の場から忽然と姿を消したカブトムシのモニュメント。
佐藤さんは盗んだ人がいればとした上で次のように呼びかけました。
(NPO法人ひらた里山の会 佐藤忠智代表理事)
「寄贈してくれた人の気持ちもある。かなり大きいものだから子どもたちの心にも
残る。思い出として夢にも出てくるかもしれない。そういうものを奪い去るのは許
しがたい。名乗り出てほしいが名乗り出なくても良いから返してもらいたい。森の入り口にでも置いてもらえれば」